高校生と共同でつくった醤油
広島県では高校生の商業研究発表会があり、広島市立広島商業高等学校(以下、市商高校)の高校生が、「高校生によるオリジナル醤油の開発と販売」に取り組みました。その商品を開発・販売する上で川中醤油が協力をしました。
様々な商品があるなかで醤油を選んだ高校生
市商高校生が商品開発に醤油を選んだ理由として、調味料のなかでも醤油は特に地域性が強く地域の食文化に根付いており、醤油が地域の食文化を担っていると感じたからです。
川中醤油としても醤油離れが進んでいるこの現状を危惧しており、地域の食文化発展に力を貸せるならと協力をさせていただきました。
さっそく開発メンバーの高校生たちは、同校内の生徒を対象にアンケートを実施しました。すると、学校で朝食を取っている生徒が多いことが分かりました。
この事から手軽に食べられる料理としておにぎりに注目し、おにぎりの具として定番の梅を使うことを考えました。
より明確なコンセプトを
梅+醤油、そして高校生自身が「本当においしいと感じるモノ」をテーマに商品開発は動き出しました。
市商高校生は調理実習で梅醤油6種を試作し、おにぎりだけでなくサンドイッチや梅醤油鍋なども作りました。
「梅の酸味が苦手」という理由から苦手な人が多く、「10代の私達が食べておいしい醤油」という考えから本当に美味しい醤油づくりは苦労の連続でした。
また、この梅醤油は加熱すると風味が損なわれるため、加熱せずにつけたり、かけたりする用途に限定した使い方を提案することにしました。
試行錯誤を経て
試作改良を重ねた結果、はちみつを使い甘さを加え、醤油にとろみをつけました。そのとろみのおかげで、食材によく絡み、つけるだけ、かけるだけでとてもおいしく食べることができる梅醤油となりました。原材料には国産の梅にこだわり、紀州産のカリカリ梅、梅酢、はちみつ梅をふんだんに使用しています。こうして高校生の求める「10代の私達が食べておいしい醤油」は完成しました。そして、商品コンセプトは調理実習の検証から「かけておいしい、つけておいしい」とすることになりました。
おいしい食べ方
一番オススメの食べ方はおにぎりに混ぜあわせて食べること。作り方は簡単!ボールにご飯を移し、軽く冷ましておきます。
その後本商品をごはんに混ぜ込みます。(ご飯1合に対し大さじ1〜2杯程度)。最後にご飯を握り、のりを巻いて完成です。その他にもサラダのドレッシングやパスタに合わせても美味しくいただけます。
川中醤油社員と市商高校生による商品開発風景
校内イベントで即完売!
2014年12月に校内イベントを実施してまず300本販売したところ、瞬く間に完売しました。 手応えを感じ広島のスーパーで販売することができないかと考えました。
県内スーパーで市販化
広島県内のスーパーなどにサンプル提供を行い、反応を待ちました。すると後日、広島市内のスーパーから説明に来てほしいとの回答を頂きました。話し合いの結果1,000本の注文をもらいスーパーで販売することが実現しました。 販売決定後、高校生たちは販売員として店頭に立ちお客様に直接商品の使い方や魅力をお伝えして試食提供活動を行いました。その後他のスーパーや生協にも扱いが広がり、これまでに 1万本以上出荷しています。

試食販売を通して、地域と交流を深める事にも繋がりました。
高校生のアイデアが詰まったこの商品を是非ご賞味ください。